池畔の柳影  西條藩見聞録

  この書籍は、平成12年5月の西条石鎚ライオンズクラブ創立10周年事業の一環として、発行したものです。
 江戸時代末期に、ある西條藩士によって書き残された「西條箚記稿」。この古文書には西條藩士やその領民たちの話や往時の城下町の様子が生々しく描かれています。
 西条石鎚ライオンズクラブでは、この「西條箚記稿」を現代に甦らせ、市民の皆さんやその他多くの方々に、楽しみながら読んでいただきたいと考え、現代語訳の形で出版いたしました。
 私たちは、この本を通じて、本当のやさしさとは何か、生きるとはどういうことかを、色々な人と考えることが出来ればと願っています。
編    述/塩出光雅
企画・製作/西条石鎚ライオンズクラブ
発    行/愛媛新聞社

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はじめに  
著者より
その壱:大手門付近 〜第二章『大手門付近』より〜
かつての陣屋・大手門付近はいったいどのようだったのか?そして一柳氏お取り潰しに至った真の理由とは?
その弐:寛厚長者立左衛門 〜第三章『立左衛門行状』より〜
いくつもの大事業を成し遂げた竹内立左衛門とは、果たしてどのような人だったろうか。その人物像に深く迫る一篇。
その参: 又野の三人衆 〜第九章『飢餓・天災』より〜
いまもその名を語り継がれる「又野の三人衆」。宝暦三年に起こった一揆で彼らが示した崇高な精神とは・・・
その四:阿波の西條村 〜第九章『飢餓・天災』より〜
徳島県に「西条」の地名あり。そしてそれは、私たちの西条と深い関わりがあった!こころあたたまる一篇です。
その五:林文左衛門の機転 〜第八章『城下町界隈』より〜
夫婦喧嘩に出くわした文左衛門がとった仲裁法。ひょうきんな人柄に思わず顔がほころぶ。やっぱり昔もいたんだ、こんなとぼけた人・・・
その六:鷲見六郎兵衛の誠実 〜第一章『さむらい気質』より〜
老齢の身に下された物頭役の役目。ひとり密かに思い悩む六郎兵衛は・・・武士(もののふ)の精神かくたるものぞ。
その七:小八郎の若妻 〜第七章『片意地侍』より〜
兄の死を前にしながらも気丈にふるまう娘。そのけなげさは読む者のこころを感動させずにおかない・・・
その八:家宝の具足櫃 〜第四章『藩主旧情』より〜
つまらぬことでいがみ合う藩士たち。“常在戦場”の精神を指摘され、二人は殿様の御前でひたすら平伏したのだった・・・
その九:隙見たり 〜第七章『片意地侍』より〜
 現在も名残をとどめる大町・天皇川を舞台に、血気盛んな若侍たちは互いの武門の意地を貫き通す・・・
その十:人間の往く道 〜第五章『お手討ち』より〜
ある夜、菅沼勘三郎のもとへ一通の書状が届く。その内容は 勘三郎の内に秘めた想い、生き様に胸締めつけられる。
その十一:狼退治 〜第一章『さむらい気質』より〜
 さむらいとは、かくも“恥”を恐れるものなのか。武士(もののふ)のこころの真髄に迫る凄絶な覚悟とは・・・
その十二:清庵林の石泥棒 〜第八章『城下町界隈』より〜
氷見に頻発する大石の盗難事件。力自慢の貞五郎は墓石泥棒を捕らえようと清庵林で待ち構える・・・
その十三:飢饉余談 〜第九章『飢餓・天災』より〜
享保の大飢饉から藩を救った名奉行・荒瀬弥五左衛門のとった政策とは?農夫・作兵衛の武士にも劣らぬ誇り高き精神は今なお語り継がれている。
その十四:拝領物因縁 〜第十一章『古川に水絶えず』より〜
 庄屋・田中喜右衛門が紀州藩主となった殿様より拝領した筆立て。いかなる交流があったのか。そしてその筆立ての行方は・・・
その十五:禎瑞干拓余聞 〜第三章『立左衛門行状』より〜
 禎瑞干拓事業の総元締・竹内立左衛門の前にはだかる難題。優秀な部下たちに恵まれ、その意見の是非を冷静に見極めながら、立左衛門は采配をふるってゆく・・・
その十六:塩の値段と物価 〜第十章『道によって賢し』より〜
 享保八年、天野喜四郎は西条領内で初めての塩田開拓に着手する。その壮大な計画はどのようなものだったのか?
その十七:人別帖 〜第六章『治安と法』より〜
 江戸末期、西条領内の人口は徐々に増加していた!他の藩領より住みやすかったのだろうか?当時の総人口はどのくらいだったろうか?興味は尽きない。
その十八:誠実温情 柳右衛門 〜第六章『治安と法』より〜
郡奉行・浅井柳右衛門の取調べは理詰めで、厳しいものだった。筆者に垣間見せた彼の温情のこもった姿とは・・・
その十九:銀煙管 〜第四章『藩主旧情』より〜
紀州の治貞公が使う見事な銀のきせる。しかし、公の話を聞いた藩儒の細井平洲は・・